いちごやキャンディを思わせる甘い香りがあり、渋みがおだやかで飲みやすい赤ワインになることが多い品種です。
アメリカ系のベーリーとヨーロッパ系のマスカット・ハンブルクを掛け合わせて、新潟の岩の原葡萄園で川上善兵衛が生み出した日本生まれの黒ぶどうです。日本の赤ワイン用ぶどうとしてはもっとも生産量が多く、2013年には黒ぶどうとして日本で初めてOIV(国際ブドウ・ワイン機構)に醸造用品種として登録されました。いちごジャムのような甘い香りが特徴で、タンニン(渋みのもと)は穏やかで酸味も強くない仕上がりが多く見られます。醤油やみりんを使った甘辛い料理に合わせやすいとされ、軽く冷やして出されることもあります。
いちごを思わせる甘い香りがあり、渋みがほとんどない軽い赤ワインやロゼになることが多い品種です。
19世紀末のアメリカで、アメリカ系のコンコードなどを親として育成された黒ぶどうで、日本には明治期に導入されました。生食用として広く栽培されてきた品種で、日本では宮崎県や北海道などが産地として知られています。香りはいちごやキャンディを思わせる甘い印象で、タンニン(渋みのもと)が少なく酸味も穏やかなため、色の淡い軽やかな赤ワインや、ロゼに仕上げられることが多い品種です。重い赤ワインが苦手な人向けに、やや冷やして提供されることもあります。
山ぶどうYamabudo (wild grape)
日本(北海道・東北などの山地)
日本の山に自生するぶどうで、色が濃く酸味がはっきりした、野趣のある赤ワインになることが多い品種です。
ヤマブドウは日本各地の山林に自生する野生のぶどうで、北海道や東北・信州などで採取・栽培され、ワインに使われてきました。果粒が小さく果皮の割合が高いため色素が濃く出やすく、酸味が強めではっきりした味わいになることが多い品種です。ワイン用ぶどうとしてはヨーロッパ系の品種(ヴィティス・ヴィニフェラ)とは別の種で、寒さや日本の多雨な気候に強いことから、北国のワイナリーで地域の個性を出す原料として使われてきました。酸味と色が濃いので、ジビエや味の濃い肉料理に合わせられることが多く、単独では酸が強いため他品種とブレンドされたり、甘口に仕立てられることもあります。
ヤマブドウの血を引く寒さに強い品種で、酸味がしっかりして色が濃く、香ばしさやスパイスを感じる赤ワインになることが多い品種です。
山幸(やまさち)は、北海道池田町のブドウ・ブドウ酒研究所(十勝ワイン)で、ヤマブドウを親のひとつとして育成された黒ぶどうです。厳しい冬の寒さに耐えることを目的に育てられた品種で、北海道十勝地方を中心に栽培されています。2020年には甲州、マスカット・ベーリーAに続いて日本の品種として3番目にOIV(国際ブドウ・ワイン機構)へ登録され、海外に輸出するワインにも品種名を表示できるようになりました。ヤマブドウ由来の強い酸味と濃い色を受け継いでおり、スパイスや土を思わせる風味を感じることが多く、羊肉や煮込み料理などに合わせられることが多い品種です。
赤ワインとしては色が淡く、渋みが穏やかで、いちごやさくらんぼを思わせる香りが出やすい品種です。
赤ワインの中では色調が淡く、口に含んだときの渋み(タンニン)が穏やかで、酸味がしっかり感じられるタイプになることが多い品種です。皮が薄く病気に弱いため栽培が難しいとされ、涼しい気候が向くと言われます。日本では北海道の余市町や空知地方、長野県の一部など、比較的冷涼な地域で取り組む造り手が増えています。軽やかな飲み口なので、鴨肉やきのこ料理のほか、和食では出汁や醤油を使った料理とも合わせやすいとされます。
渋みがやわらかく果実味がふくよかで、赤ワインの中では飲みやすいタイプになりやすい品種です。
黒いベリーやプラムを思わせる果実の香りがあり、渋み(タンニン)がきめ細かくやわらかいため、赤ワインを飲み慣れない人にも親しみやすいと言われます。単独でも、カベルネ・ソーヴィニヨンなどと混ぜて(ブレンドして)も使われます。日本では長野県塩尻市の桔梗ヶ原がメルロの産地として広く知られ、山梨県や北海道でも栽培されています。ハンバーグや肉じゃが、味噌を使った料理など、しっかりした味付けの家庭料理とも合わせやすいワインです。
色が濃く渋みがしっかりしていて、長く寝かせるほど味わいがまとまっていくことが多い、赤ワインの代表品種です。
皮が厚く種が多いため、色が濃く渋み(タンニン)の強いワインになりやすい品種です。カシスや杉、ピーマンを思わせる香りが特徴とされ、若いうちは硬く感じられても、瓶の中で数年寝かせると角がとれていくことが多くなります。熟すのに時間がかかるため、雨が多く秋が短い日本では栽培が難しい面があり、山梨県や長野県で単独またはメルロなどとのブレンドで造られています。牛肉のステーキや赤身肉の煮込みなど、しっかりした肉料理と合わせやすいワインです。
カベルネ・ソーヴィニヨンより色も渋みも軽やかで、ハーブや青い香りが出やすい品種です。
カベルネ・ソーヴィニヨンの親にあたる品種で、比較的早く熟すため、涼しい産地や秋が短い土地でも実りやすいとされます。赤い果実の香りに、ハーブやピーマンを思わせる青い香りが重なることが多く、渋み(タンニン)は中程度でなめらかです。日本では長野県や山梨県などで栽培され、単独で瓶詰めされるほか、メルロなどとブレンドされることもあります。トマトを使った料理やハーブを効かせた肉料理と合わせやすいワインです。
オーストリア生まれの赤ぶどうで、渋みが穏やかで果実味の軽やかなワインになることが多い品種です。
1922年にオーストリアで二つの品種を掛け合わせて生まれた品種で、寒さに比較的強いとされます。さくらんぼやすみれを思わせる香りがあり、渋み(タンニン)は控えめで、冷やしても飲みやすい軽やかなタイプに造られることが多くなります。日本では北海道が主な産地で、余市町や空知地方などで広く栽培されており、道内のワイナリーの定番となっている品種の一つです。豚肉料理やソーセージ、焼き鳥のたれなど、身近な料理と合わせやすいワインです。
黒こしょうのようなスパイシーな香りが特徴で、色が濃くしっかりした味わいになりやすい品種です。
黒い果実の香りに、黒こしょうやスモークを思わせるスパイシーな香りが重なるのが特徴とされ、渋み(タンニン)はしっかりめです。オーストラリアでは「シラーズ」と呼ばれ、より果実味の豊かなタイプになる傾向があります。日本では栽培量はまだ多くありませんが、長野県や山梨県、北海道などで手がける造り手があり、少量ながら単独で瓶詰めされています。こしょうを効かせた肉料理や、羊肉、炭火焼きの料理と合わせやすいワインです。
色が非常に濃く渋みも強いため、少量を混ぜて味わいを引き締める役に使われることが多い品種です。
本場ボルドーでは、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロに数パーセントだけ混ぜて(ブレンドして)、色と渋み(タンニン)、スパイシーな香りを補う役割で使われてきた品種です。熟すのが遅く、冷涼な年には十分に熟しきらないことがあるとされます。日本では山梨県などで栽培され、ブレンド用のほか、単独で瓶詰めされる例も見られます。渋みが強めなので、脂の多い肉料理や煮込み料理と合わせると飲みやすくなるとされます。
名前のとおり渋み(タンニン)が非常に強く、色も濃い、力強いワインになりやすい品種です。
フランス南西部のマディランなどが原産地として知られ、名前は渋みのもとである「タンニン」に由来すると言われます。南米のウルグアイに渡って国を代表する品種となり、そちらではやや親しみやすい味わいに造られる傾向があります。日本では栽培量はごく限られますが、岩手県など一部の産地で手がけられており、他の品種とブレンドされることもあります。渋みが強いので、脂ののった肉の煮込みや濃厚なソースの料理と合わせやすいワインです。
色が濃く、酸味がはっきりした引き締まった赤ワインになることが多い品種です。
ブラック・クイーンは、マスカット・ベーリーAと同じく新潟の岩の原葡萄園で川上善兵衛が育成した日本生まれの黒ぶどうです。名前のとおり果皮の色素が濃く、ワインにすると黒みを帯びた濃い色になり、酸味がしっかり出ることが多い品種です。単独で仕込まれることもありますが、色や酸味を補う目的でマスカット・ベーリーAなどとブレンドされることも多く、山梨・長野・新潟などのワイナリーで使われています。酸味と渋みがはっきりしているぶん、肉料理やトマトを使った料理など、味の濃い料理と合わせられることが多い品種です。
山ブドウの野趣とカベルネ・ソーヴィニヨンの華やかさを合わせ持ち、酸味とまろやかさのある色の濃い赤ワインになる品種です。
ヤマ・ソーヴィニヨンは、山梨大学が御坂峠に自生する山ブドウを母親、カベルネ・ソーヴィニヨンを父親として育成した赤ワイン用ぶどうです。1978年6月に交配し、発芽した多数の実生から耐病性や着色、ワインの品質を調べて13年かけて1株に絞り込み、1988年に出願、1990年に種苗登録されました。山ブドウの濃い色と野性的な香り、カベルネ・ソーヴィニヨンに通じる華やかさを持ち、酸味や渋みにはまろやかさがあります。山梨で生まれた品種ですが、北海道から西日本まで各地で栽培され、日本の気候に合わせた赤ワイン用ぶどうとして使われています。
清舞Kiyomai
北海道(池田町ブドウ・ブドウ酒研究所)
清見と山ブドウを掛け合わせた寒さに強い品種で、色合いは淡め、酸味がしっかりした軽快な赤ワインになります。
清舞は、北海道池田町ブドウ・ブドウ酒研究所が清見に山ブドウを交配して育成した赤ワイン用の品種です。冬の厳しい池田町で、樹を土に埋める防寒作業を減らせるぶどうを目指した交配研究から生まれ、2000年に農水省へ品種登録されました。清見から受け継いだ淡めの色合いと、しっかりした酸味、軽快な味わいが特徴です。山幸と同じ組み合わせから生まれた一方で、ワインはより明るく軽やかな方向に仕上がり、十勝を代表する赤ワイン用品種のひとつとして使われています。
富士の夢Fuji-no-Yume
日本(山梨県・志村葡萄研究所)
山ブドウの濃い色と酸味にメルローの果実味が重なり、なめらかで飲みやすい赤ワインになる品種です。
富士の夢は、志村葡萄研究所の志村富男氏が、山ブドウ系統の行者の水を母親、メルローを父親として交配した赤ワイン用ぶどうです。日本の山野に自生する系統とヨーロッパのワイン用品種を組み合わせ、日本の気候風土に合う品種として育成されました。果皮の色が濃く、山ブドウらしい酸味を持ちながら、メルローに通じる果実味も感じられます。ワインは濃い紫色になり、黒い果実や小豆を思わせる香り、控えめな渋みを持つ軽快な仕上がりも見られます。
黒こしょうを思わせる香りとしっかりした酸味をもつ、引き締まった赤ワインになる品種です。
オーストリア東部を代表する赤ぶどうで、ハンガリーではケークフランコシュ、ドイツではレンベルガーと呼ばれ、中欧一帯で古くから栽培されてきました。ツヴァイゲルトの片親でもあります。黒い果実の香りに黒こしょうのようなスパイス感が重なり、酸味がはっきりしているため、濃い色のわりに引き締まった印象になります。冷涼な土地で持ち味が出る品種とされ、日本では北海道の造り手が手がけています。こしょうを効かせた肉料理や、脂ののったジビエと合わせやすいワインです。
病気に強くなるように育成されたドイツの交配品種で、色の濃い赤ワインになります。
1967年にドイツの育種機関で交配された品種で、ぶどうの大敵であるべと病やうどんこ病に強い性質をもたせることを目的に育成されました。こうした耐病性品種は、農薬の使用を減らせることや、雨の多い土地でも栽培しやすいことから各国で関心を集めています。ワインは色が濃く、黒い果実の香りに穏やかな渋みが伴います。雨と湿気の多い日本の気候との相性という観点から注目される系統ですが、当サイトが把握している栽培はまだごく限られ、北海道余市町の造り手が手がけています。
ピノ・ムニエPinot Meunier
フランス(シャンパーニュ)
シャンパーニュを支える三品種のひとつで、果実味がまろやかで親しみやすい味わいをもたらす品種です。
シャンパーニュ地方でシャルドネ、ピノ・ノワールと並んで使われる品種で、栽培面積の約31%を占めます。葉の裏に白い綿毛が生えて粉をかぶったように見えることから、フランス語で粉屋を意味するムニエと呼ばれます。ピノ・ノワールより芽吹きが遅く実るのは早いため、春の遅霜を避けやすい性質があるとされます。若いうちから果実味がまろやかで、泡もののブレンドに親しみやすさを加える役割を担います。日本では北海道を中心に、長野・愛知の造り手が手がけています。
南アフリカで生まれた交配品種で、色が濃く、独特の香ばしさをもつ赤ワインになる品種です。
1925年に南アフリカのステレンボッシュ大学でピノ・ノワールとサンソーを掛け合わせて生まれた品種で、両者の名前を合わせてピノタージュと名づけられました。南アフリカを象徴する品種として国内で広く植えられています。色は濃く、黒い果実の香りに加えて、焙煎したコーヒーや燻したような香ばしさが出るのが特徴で、好みの分かれやすい個性としても語られます。日本での栽培はごく限られ、茨城・群馬・長野・佐賀の造り手が手がけています。炭火焼きやバーベキューなど、焼き目をつけた料理と合わせやすいワインです。
色は淡いのに渋みと酸味が強く、長い熟成で香りが開いていく赤ワインになる品種です。
イタリア北西部でバローロ、バルバレスコを生む品種で、名前は収穫期の霧(ネッビア)に由来すると言われます。グラスに注ぐと色は驚くほど淡いのに、口に含むと渋みと酸味がどちらも強く、若いうちは硬く感じられます。ばらやすみれ、なめし革を思わせる独特の香りは、時間をかけて熟成させることで開いてくるとされます。育つ土地を選ぶ品種として知られ、日本での栽培はごく限られ、青森・山形・新潟・長野の造り手が手がけています。きのこや熟成したチーズなど、香りの強い食材と合わせやすいワインです。
色が濃いのに渋みは軽く、酸味の効いたみずみずしい赤ワインになりやすい品種です。
イタリア北西部ピエモンテ州で、ネッビオーロと並んで古くから栽培されてきた品種です。見た目は濃い紫色ですが渋みは穏やかで、そのぶん酸味がよく目立ち、みずみずしい果実味とあわせて飲み飽きしない味わいになります。現地では日常の食卓のワインとして親しまれてきました。日本での栽培はごく限られ、青森・新潟・山梨・兵庫・香川の造り手が少量ずつ手がけています。渋みが軽いので、脂の多い料理はもちろん、しょうゆやみそを使った家庭料理とも合わせやすいワインです。
イタリア中部を代表する赤ぶどうで、酸味がはっきりしていて食事に寄り添う赤ワインになることが多い品種です。
キャンティやブルネッロ・ディ・モンタルチーノなど、イタリア中部の名高いワインを支えている品種で、イタリア全土でもっとも広く植えられている赤ぶどうとされます。さくらんぼや干したプラムを思わせる香りに、しっかりした酸味と中くらいの渋みが重なり、単独で飲むよりも料理と一緒のほうが持ち味が出るタイプです。日本では長野県を中心に、山梨・兵庫・香川・福岡・大分など各地に少しずつ広がっています。トマトを使った料理との相性がよいことで知られ、パスタやピザ、煮込みと合わせやすいワインです。
カベルネ・ソーヴィニヨンとグルナッシュから生まれた比較的新しい品種で、色が濃く飲みやすい赤ワインになります。
1961年に南フランスの研究機関でカベルネ・ソーヴィニヨンとグルナッシュを掛け合わせて生まれた品種で、地中海に面した町マルセイヤンの名にちなみます。粒が小さく色素が濃いため色のしっかりした赤ワインになり、黒い果実の香りに、カベルネ由来の骨格とグルナッシュ由来のまろやかさが同居するのが持ち味です。近年は中国での栽培が注目されるなど、産地が広がっています。日本では茨城・静岡・山梨・島根・高知と各地に少しずつ植えられています。焼いた肉や中華のたれを使った料理と合わせやすいワインです。
熟した赤い果実の香りと甘みを感じる豊かさがあり、渋みは穏やかな赤ワインになる品種です。
スペイン北東部が原産とされ、現地ではガルナッチャと呼ばれます。フランス南部のローヌ地方に渡って主要品種となり、地中海沿岸に広く植えられてきました。乾いた暑い土地でよく熟し、いちごやラズベリーを思わせる香りに、アルコールからくる甘やかさが重なるのが持ち味で、渋みは強くありません。単独でも造られますが、他の品種と混ぜて厚みを出す使い方も一般的です。日本での栽培はごく限られ、岡山・長野の造り手が手がけています。ハーブを使った肉料理や、スパイスの効いた料理と合わせやすいワインです。
小公子Shokoshi
日本(山ブドウ系・澤登晴雄育成)
山ブドウの血を引く小粒の黒ぶどうで、濃い色とすっきりした酸味、土やスパイスを思わせる赤ワインになる品種です。
小公子は、山ブドウの研究家で育種家でもあった澤登晴雄氏が育成した赤ワイン用の交配品種です。中国やヒマラヤ、日本などの山ブドウ系統を交配したことは確認できますが、個々の交配親の組み合わせは公表資料で特定できません。果粒は小さく、濃い赤紫色になり、8月中旬ごろに収穫される早生品種として紹介されています。ワインでは山ブドウ由来の酸味と色が表れやすく、スパイスや土を思わせる香り、凝縮した果実味を生かした赤に仕上げられています。
ブラック・クイーンの濃い色と酸味にカベルネ・ソーヴィニヨンの香りが重なり、引き締まった赤ワインになる品種です。
甲斐ノワールは、山梨県果樹試験場がブラック・クイーンとカベルネ・ソーヴィニヨンを交配して育成した赤ワイン用の醸造専用品種です。1990年にぶどう農林5号として命名登録され、1992年に品種登録されました。果皮の色が濃く、糖度が上がりやすい一方、酸味もしっかりしており、カベルネ・ソーヴィニヨンに似た香りを持ちます。ワインは色が濃く、渋みは強く出にくい引き締まった味わいで、山梨県以西の温暖な地域で栽培に適すると県が説明しています。
甲州三尺とメルロの交配系統にマルベックを重ね、色が濃くコクのあるまろやかな赤ワインになる品種です。
ビジュノワールは、山梨県果樹試験場が山梨27号(甲州三尺とメルロの交配系統)にマルベックを交配して育成した赤ワイン用の醸造専用品種です。2006年にぶどう農林23号として命名登録され、2008年に品種登録されました。糖度が高く、裂果が少なく、育成地では9月上旬に熟します。温暖な地域でも酒色が濃く、寒冷地でも成熟できる性質があり、ワインはメルロやカベルネ・ソーヴィニヨンより酸味が少なくまろやかで、渋みとコクが出やすいと県が説明しています。
カベルネ・ソーヴィニヨンの香りとツヴァイゲルトレーベの寒さへの強さを生かし、色が濃く渋みのある赤ワインになります。
アルモノワールは、山梨県果樹試験場がカベルネ・ソーヴィニヨンとツヴァイゲルトレーベを交配して育成した赤ワイン用の醸造専用品種です。2009年に品種登録され、山梨県以北の寒冷地でも糖度が上がりやすく、裂果が少ない性質が調べられています。育成地ではメルロより熟期が遅く、カベルネ・ソーヴィニヨンより早く成熟します。ワインはカベルネ・ソーヴィニヨンより色が濃く、渋みが多いタイプで、北海道などの寒冷地でも特性を発揮できる品種として紹介されています。
清見Kiyomi
北海道(池田町ブドウ・ブドウ酒研究所)
寒冷地向けに選ばれた黒ぶどうで、色合いはやさしく、果実の香りと爽快な酸味を持つ軽やかな赤ワインになります。
清見は、北海道池田町ブドウ・ブドウ酒研究所がフランス生まれのセイベル13053をもとに、枝変わりの選抜を重ねて育成した赤ワイン用ぶどうです。5シーズンをかけて枝の熟し方がよく、房が締まり、収量の安定した系統を選び、池田町の地名から清見と名付けられました。交配品種ではなく、セイベル13053から選抜された品種として記録されています。果実の香りと熟成による香りの調和、爽快な酸味、軽やかで豊かな味わいが特徴で、十勝ワインの基礎を支えてきた赤ワイン用品種です。
やさしい色合い果実の香り爽快な酸味軽やかなコク
アメリカ生まれの黒ぶどうで、ぶどうジュースそのものの甘い香りをもつ、親しみやすい赤ワインになります。
1849年にアメリカ・マサチューセッツ州コンコードで選抜された品種で、ヨーロッパ系とは別系統のぶどうです。病気や寒さに強く育てやすいため北米で広まり、ぶどうジュースやゼリーの原料としても定着しました。日本には明治期に導入され、長野県塩尻市の桔梗ヶ原一帯が代表的な産地として知られています。誰もが「ぶどうの香り」として思い浮かべる甘い香りがそのまま出るのが特徴で、渋みは軽く、やや甘口に仕上げられることも多い品種です。当サイトでは長野を中心に、山形・千葉・神奈川の造り手が手がけています。
色が非常に濃く、渋みはまろやかで、黒い果実の香りが豊かな赤ワインになる品種です。
フランス南西部カオールの黒ワインで知られた品種で、19世紀にはボルドーでも広く植えられていました。20世紀にアルゼンチンへ渡ってから同国を代表する品種となり、いま世界で飲まれるマルベックの多くは南米産です。色は紫がかった濃い赤で、プラムやブラックベリーの香りが強く出る一方、渋みは角が取れてまろやかに感じられることが多い品種です。日本での栽培はごく限られ、長野県の造り手が手がけています。牛肉のグリルや、香ばしく焼いた肉料理と合わせやすいワインです。
ボージョレを生む品種で、渋みが軽く、冷やしても飲める軽やかな赤ワインになります。
フランス東部ボージョレ地方を代表する品種で、日本では新酒のボージョレ・ヌーヴォーでよく知られています。房ごと発酵させる造り方をすると、いちごキャンディやバナナを思わせる華やかな香りが出るのが特徴で、渋みが軽いため冷やして飲んでも楽しめます。ボージョレの中でも畑によっては、熟成に耐える引き締まった赤も造られています。日本での栽培はごく限られ、長野県の造り手が手がけています。生ハムやローストチキン、和食では焼き魚のたれ焼きなどとも合わせやすいワインです。
ドイツで生まれた交配品種で、色がとても濃く、渋みの穏やかな飲みやすい赤ワインになります。
1955年にドイツのヴァインスベルクで交配された品種で、白ワインの産地として知られるドイツにあって、色の濃い赤ワインを造れる品種として広まりました。名前は19世紀にこの育種機関を設立した人物にちなみます。色は驚くほど濃い紫色になりますが、味わいは渋みが穏やかで、さくらんぼや黒すぐりの果実味が前に出る親しみやすいタイプです。冷涼な土地でも実るため、日本では北海道の造り手が手がけています。ソーセージやハムなど、身近な料理と合わせやすいワインです。