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日本にワイナリーは何軒あるのか — 公的な名簿と突き合わせた

データ記事 / 公開 2026-08-27

日本ワインの造り手を数えるとき、掲載数だけを見て「全部」とは言えません。国税庁が公表する酒類製造免許場の一覧と照らし合わせ、どの記録が既存の造り手に結び付き、どれが対象外で、どれが確認できないまま残るのかを分けました。下の表は、数を競うためではなく、外から検算できる境界を示すためのものです。

件数
  • 掲載中のワイナリーに一致490
  • 研究・教育機関の試験製造83
  • 飲料・食品メーカーの試験製造・受託製造40
  • ワインを造っていない20
  • 現況が確認できない4
  • その他(ワイナリーではない)4

名簿と突き合わせる理由 このサイトの掲載数を自分で数えても、それだけでは「全部載っている」と証明できません。数えた対象の外に何があるかは、数えた一覧だけからは見えないからです。そこで使ったのが、国税庁が公開している酒類等製造免許の新規取得者名等一覧です。免許の取得は造り手の意思や知名度と関係なく記録されるため、外から同じ条件で確かめられる名簿になります。

この名簿に品目として果実酒を含む製造場を拾い、名称だけでなく住所や括弧内の製造場名も手がかりに、掲載中のレコードと照合しました。名前が変わった会社、ブランド名で知られる施設、同じ住所にある別名の製造場は、文字列が一致しないことがあります。住所を含めて確認することで、単純な名前検索だけでは見えない対応も残せます。

区分英語件数
掲載中のワイナリーに一致Matched to a listed winery490
研究・教育機関の試験製造Trial production, universities and public institutes83
飲料・食品メーカーの試験製造・受託製造Trial or contract production, drinks and food makers40
ワインを造っていないDoes not make wine (sake, plum wine, beer)20
現況が確認できないCurrent production not confirmed4
その他(ワイナリーではない)Other (not a winery)4
どれにも当たらないUnmatched0
国税庁が公表している酒類製造免許場の一覧のうち、品目に「果実酒」を含む641件を突き合わせた。**免許を取ったこと自体は、いまも造っていることを意味しない。**大学・研究所・公設試験研究機関・飲料メーカーの試験製造でも果実酒の免許は取れる。日本酒の蔵が持つ果実酒の免許も多いが、中身は梅酒やリキュールであることがほとんどだった。同じ製造場が複数の年に出るので、件数は事業者の数ではない。

免許が示すもの、示さないもの 表の「一致」は、免許一覧の記録が掲載中のワイナリーに結び付いたという意味です。一方、免許を取ったこと自体は、いまも果実酒を造っていることを意味しません。免許は製造できる資格の記録であって、現在の商品や稼働状況の証明ではないからです。だから照合では、公式の商品ページや事業案内を確認し、現在のワイン製造が見えないものを無理に造り手として数えませんでした。

対象外の中には、大学・高専・高校の実習、公設試験研究機関、飲料メーカーの試験製造や受託製造が含まれます。果実酒の免許は、こうした場所でも取得できます。日本酒の蔵が持つ免許も多く見つかりましたが、実際に確認できた中身は梅酒やリキュールであることがほとんどでした。果汁を使う酒であることと、自社ブランドの日本ワインを造ることは同じではありません。

同じ製造場が別の年の一覧に出ることもあります。そのため、表の件数は事業者の数ではなく、免許一覧に現れた記録の数です。一つの会社を何度も数えているように見える行にも、免許が付与された時期や処理の違いが反映されています。

確認できないものを残す 過去の製造記録や紹介記事が見つかっても、現在の公式商品や現行案内が取れない記録は「確認できない」としました。ここを対象外や現役の造り手に推測で寄せると、表の意味が変わります。空欄をゼロに置き換えず、分からない状態を分からないまま残すことで、後から状況が変わったときに再確認できる場所が見えます。

編集部の見立て:このサイトが「全部載っている」と言えるかどうかは、掲載数を増やすことだけでは決まりません。外部の名簿と突き合わせ、何が一致し、何を対象外とし、何がまだ確認できないのかを示せる形にすること。その検算可能性が、数に意味を与えます。

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