新しい造り手は、どこに現れているか
データ記事 / 公開 2026-08-27
都道府県ごとの掲載数を見ると、山梨・長野・北海道が並びます。ただ掲載数は、古い造り手も新しい造り手も同じ一軒として数えた結果です。国税庁が記録している果実酒の製造免許のうち、この十年ほどに新しく出たぶんだけを県別に数えると、同じ三県でも中身がかなり違って見えます。
- 長野県65
- 北海道53
- 山梨県32
- 山形県13
- 岩手県13
- 青森県12
- 千葉県9
- 福島県9
- 秋田県8
- 福岡県8
- 茨城県8
- 東京都8
掲載数と、新しい免許の数は別のもの 下の表は、県ごとに「掲載しているワイナリーの数」と「平成26年以降に新しく果実酒の免許が出た数」を並べたものです。右端は後者が前者に占める割合で、その県のワイナリーがどれくらい新しいかの目安になります。
| 都道府県 | 掲載 | 2014年以降の新規免許 | うち2021年以降 | 掲載に対する割合(%) |
|---|---|---|---|---|
| 長野県 | 112 | 65 | 31 | 58 |
| 北海道 | 90 | 53 | 31 | 59 |
| 山梨県 | 114 | 32 | 17 | 28 |
| 山形県 | 26 | 13 | 7 | 50 |
| 岩手県 | 19 | 13 | 5 | 68 |
| 青森県 | 18 | 12 | 3 | 67 |
| 千葉県 | 13 | 9 | 7 | 69 |
| 福島県 | 13 | 9 | 3 | 69 |
| 秋田県 | 11 | 8 | 7 | 73 |
| 福岡県 | 10 | 8 | 6 | 80 |
| 茨城県 | 15 | 8 | 4 | 53 |
| 東京都 | 11 | 8 | 3 | 73 |
| 兵庫県 | 10 | 7 | 6 | 70 |
| 宮城県 | 10 | 7 | 2 | 70 |
| 広島県 | 10 | 6 | 3 | 60 |
| 愛知県 | 8 | 5 | 3 | 63 |
| 岡山県 | 12 | 5 | 3 | 42 |
| 群馬県 | 8 | 4 | 4 | 50 |
| 岐阜県 | 7 | 4 | 3 | 57 |
| 三重県 | 6 | 4 | 3 | 67 |
| 沖縄県 | 7 | 4 | 3 | 57 |
| 島根県 | 7 | 4 | 1 | 57 |
| 鹿児島県 | 3 | 3 | 2 | 100 |
| 神奈川県 | 7 | 3 | 2 | 43 |
| 熊本県 | 6 | 3 | 2 | 50 |
割合が低い県は、古くからの造り手が多い県です。割合が高い県は、この十年で造り手が増えた県か、そもそも古い造り手が少なかった県のどちらかになります。同じ「ワイナリーが多い県」でも、成り立ちが違うことが読み取れます。
数えていないもの 国税庁の一覧に載っているのは、平成26年以降に新しく免許を取得したぶんだけです。それ以前から造っている造り手は、この列に入りません。だから「新規免許の数」は、その県で造り手が生まれた総数ではなく、**一覧が始まってからのぶん**です。
処理区分が「移転」「法人成り等」「事業譲渡」「相続」の行と、試験免許は除いてあります。どれも、その年に造り始めたことを意味しないからです。
掲載数のほうにも限界があります。これはこのサイトが確認できた数であって、その県のワイナリーの総数ではありません。ただし国税庁の一覧と突き合わせて、免許を取った製造場のうちワイナリーは全部載っていることを確かめてあります。
県の広さと数はつながらない 表の順は掲載数と新規免許の数で決めていて、面積や人口とは関係がありません。ぶどうが育つ土地と、造り手が事業を始められる条件は別で、後者には醸造所を建てられる場所、農地の取得、販路といったものが絡みます。この表からその内訳までは読めません。
編集部の見立て:割合の高い県を「勢いがある」と読むのは半分だけ正しく、残り半分は「古い造り手が少なかった」です。二つは表の上では同じ数字になるので、県のページで個々の造り手の設立年を見ないと区別が付きません。数字が指しているのは順位ではなく、その県の造り手の年齢の分布です。
このページの出典
- www.nta.go.jp 2026-08-27国税庁 酒類等の製造免許及び酒類の販売業免許の新規取得者一覧(全国)
- nihon-wine.vercel.app 2026-08-27免許の年別の推移
- nihon-wine.vercel.app 2026-08-27都道府県別の掲載数
- nihon-wine.vercel.app 2026-08-27都道府県から探す