日本ワインの造り手は、どれくらいの速さで増えているか
データ記事 / 公開 2026-08-27
ワイナリーが「いつできたか」を数えるとき、たいていは造り手が公表している設立年を使います。ただ設立年は、答える人によって意味が変わります。酒蔵が創業年を答えれば日本酒を始めた年になりますし、公表していない造り手は数に入りません。ここでは代わりに、国税庁が記録している果実酒の製造免許の日付を使いました。
- 20267
- 202525
- 202431
- 202345
- 202235
- 202140
- 202030
- 201925
- 201822
- 201724
- 201617
- 201524
- 201411
設立年ではなく免許の日を数える 国税庁は、酒類の製造免許を新しく取得した事業者の名前・製造場の所在地・免許の年月日を一覧で公表しています。品目に果実酒を含む行を拾い、掲載しているワイナリーと突き合わせたのが下の表です。
この数字が設立年と違うのは、出どころが造り手ではないからです。設立年は造り手が自分で答える値なので、公表していなければ数えられませんし、何をもって設立とするかも人によって変わります。免許の日付は国が記録した日で、造り手の意思とも記憶とも関係がありません。
| 年 | 新規の免許 | そこまでの累計 |
|---|---|---|
| 2026 | 7 | 336 |
| 2025 | 25 | 329 |
| 2024 | 31 | 304 |
| 2023 | 45 | 273 |
| 2022 | 35 | 228 |
| 2021 | 40 | 193 |
| 2020 | 30 | 153 |
| 2019 | 25 | 123 |
| 2018 | 22 | 98 |
| 2017 | 24 | 76 |
| 2016 | 17 | 52 |
| 2015 | 24 | 35 |
| 2014 | 11 | 11 |
何を数えていないか 一覧に載っているのは平成26年以降に新しく免許を取得したぶんだけです。それより前から造っている造り手は、この一覧には出てきません。表のいちばん古い年が小さく見えるのは、その年に造り手が少なかったからではなく、一覧がそこから始まっているからです。
処理区分が「移転」「法人成り等」「事業譲渡」「相続」の行は除いてあります。どれも免許が別の名義や別の場所へ移った記録で、その年に造り始めたことを意味しません。試験免許も除いています。商業生産のための免許ではないからです。
免許の日は開業日とも違います。年末に免許を取って翌年に開ける造り手がいるので、免許の年と、看板が出た年は一年ずれることがあります。
突き合わせられなかったぶん 掲載しているワイナリーのうち、この表に入っているのは半分ほどです。残りは平成26年より前からある造り手か、一覧の名称と掲載名が結び付かなかったものです。免許一覧は法人名で書かれることが多く、屋号やブランド名で知られている造り手とは文字が重なりません。名前で当たらないものは所在地でも引いていますが、それでも残ります。
編集部の見立て:この表は「日本ワインが増えている」ことの証拠にはなりますが、増え方の速さを他の国や他の酒と比べる用途には向きません。比べるには分母、つまり廃業した造り手の数も要りますが、そちらは同じ形では公表されていないからです。読み取れるのは、新しく免許を取る事業者が毎年一定の数だけ現れ続けている、という事実のほうです。
このページの出典
- www.nta.go.jp 2026-08-27国税庁 酒類等の製造免許及び酒類の販売業免許の新規取得者一覧(全国)
- www.nta.go.jp 2026-08-27国税庁 新規取得者名等一覧の説明と見方
- nihon-wine.vercel.app 2026-08-27免許一覧との突き合わせ
- nihon-wine.vercel.app 2026-08-27掲載中のワイナリー