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県ごとに、何が育てられているか

データ記事 / 公開 2026-08-27

品種の分布を見ると、県ごとに公表されているぶどうの顔ぶれが違うことが分かります。ただし、数えているのは「育てている」と造り手が公表した品種です。買いつけたぶどうで造るワインの産地や、公表されていない畑まで示す表ではありません。分布を事実と推測に分けて読みます。

品種が分かる造り手
  • 長野県90
  • 山梨県84
  • 北海道59
  • 山形県20
  • 岩手県13
  • 茨城県10
  • 岡山県10
  • 福島県9
  • 広島県9
  • 新潟県9
  • 福岡県8
  • 栃木県8

公表された栽培品種を数える 下の表は、造り手の公式情報で「育てている」と確認できた品種を、都道府県ごとに集計したものです。公表がない造り手は、この表では数えられません。したがって、県の実際の畑を網羅した一覧ではなく、情報が確認できた造り手の分布です。

都道府県品種が分かる造り手多い品種(軒数)確認できた品種の数
長野県90シャルドネ(62)、メルロー(59)、ソーヴィニヨン・ブラン(37)45
山梨県84甲州(70)、マスカット・ベーリーA(48)、メルロー(35)36
北海道59ピノ・ノワール(34)、シャルドネ(24)、ケルナー(18)32
山形県20デラウェア(11)、メルロー(11)、マスカット・ベーリーA(9)24
岩手県13メルロー(5)、マスカット・ベーリーA(4)、山ぶどう(4)16
茨城県10シャルドネ(5)、メルロー(5)、カベルネ・ソーヴィニヨン(3)22
岡山県10マスカット・ベーリーA(6)、メルロー(3)、カベルネ・ソーヴィニヨン(3)19
福島県9マスカット・ベーリーA(5)、ヤマ・ソーヴィニヨン(4)、シャルドネ(3)20
広島県9マスカット・ベーリーA(6)、シャルドネ(5)、ソーヴィニヨン・ブラン(3)25
新潟県9ツヴァイゲルト(2)、カベルネ・ソーヴィニヨン(2)、マスカット・ベーリーA(2)19
福岡県8キャンベル・アーリー(4)、メルロー(3)、シャルドネ(3)19
栃木県8マスカット・ベーリーA(4)、シャルドネ(4)、甲州(3)15
東京都8デラウェア(4)、甲州(3)、ナイアガラ(3)14
千葉県7マスカット・ベーリーA(5)、シャルドネ(3)、メルロー(3)16
青森県6メルロー(4)、スチューベン(2)、マスカット・ベーリーA(2)15
大阪府6デラウェア(6)、マスカット・ベーリーA(5)、メルロー(3)13
鳥取県6メルロー(5)、シャルドネ(4)、その他交配品種(3)15
愛知県5デラウェア(3)、マスカット・ベーリーA(3)、メルロー(2)17
秋田県5ヤマ・ソーヴィニヨン(2)、スチューベン(2)、ツヴァイゲルト(2)14
兵庫県5シャルドネ(4)、メルロー(3)、マスカット・ベーリーA(2)13
神奈川県5シャルドネ(5)、ピノ・ノワール(4)、カベルネ・ソーヴィニヨン(4)16
宮城県5メルロー(5)、甲州(4)、シャルドネ(4)15
宮崎県5シャルドネ(5)、デラウェア(3)、メルロー(3)12
大分県5シャルドネ(4)、メルロー(4)、マスカット・ベーリーA(4)16
岐阜県4シャルドネ(2)、モンドブリエ(1)、アルバリーニョ(1)11
**育てている品種を公表している造り手だけ**を数えている。公表していない造り手が多い県は、実際より品種の数が少なく出る。買いつけたぶどうで造る場合の産地は含めていないので、「その県で穫れたぶどう」の分布とは別物。

「多い品種」は、その県で記録された造り手の数で、収穫量や販売量ではありません。シャルドネやメルローのように複数県で広く現れる品種と、特定の地域で目立つ品種があります。一つの造り手が複数の品種を育てていれば、それぞれに数えます。品種を多く公表する造り手が多い県ほど、確認できた種類も多く見えます。

甲州とケルナーから考える 表では、甲州は山梨県に、ケルナーは北海道に寄る分布として現れます。甲州の集中は地域に根付いた品種の歴史を、ケルナーの集中は冷涼な土地との適性を調べる入口になります。ただし、ここから「気候が理由」「歴史だけが理由」とは断定しません。品種の導入経緯、栽培技術、地域の気候について別の一次資料を照合する必要があります。

県名は畑の所在地と必ずしも同じではありません。買いつけたぶどうは醸造所の県で集計されることがあり、県の収穫量や代表品種をこの表から決めることはできません。醸造所の場所とぶどうの収穫地を分けて確認することが重要です。

確認できた品種の数を読む 「確認できた品種の数」が多い県は、実際に多様な栽培がある可能性に加え、造り手が品種を詳しく公開している可能性もあります。少ない県も、栽培が少ないのか、公表が少ないのかは表だけでは分かりません。確認できた造り手の数が少ない県では、少数の公表が全体の印象を大きく変えることもあります。

編集部の見立て:品種の多い県は試す種類が多い県かもしれませんが、公表が多くそう見えるだけかもしれません。気になる県は個別の造り手へ進み、品種の出典と、栽培か買いぶどうかを確認します。銘柄名だけでは栽培品種と扱いません。

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